2023年4月15日土曜日

今後のこと 2023年~

昨年2022年に、第四詩集『微熱期』を思潮社から刊行しました。


この一冊は、自分にとっては、奇跡的な、忘れられない出来事をたくさん!連れてきてくれた、魔法のような詩集だと思っています。


おもいがけない場所でさまざまな方々にお読みいただけたり、

素晴らしいドラマ「silent」に登場させていただいたり…!

歴程賞をいただいたり。

この小さな存在に、

温かな眼差しを注いでくださったみまさまには、心から感謝しております。


この詩集をきっかけに、ポーラ美術館さまの「ストーリーズ」というサイトにお招きいただいたことも、とてもありがたい出来事のひとつ。

ポーラ美術館の学芸員さまと広報のかたの、芸術と創造への深い愛情に直接ふれることができたことも、詩を書くうえと、そして生きるうえでの豊かな発見となりました。

素敵な出会いに、ほんとうに感謝しております。


そして2023年に入ってからは…

これもまた自分にとっては初めての試みである、ゲストをお呼びして詩誌を作ることも実現できました。

峯澤典子発行・編集の詩誌『hiver』について→こちら


4人の書き手のみなさまの御作品から得たものは大きく、また、お読みくださったみなさまからの温かいご感想もありがたく、詩作を続けるうえでの励ましとなりました。

心から感謝しております。


最近は、『微熱期』についても、詩誌『hiver』についても、

ツイッターやnoteで発信することが増えたため、

今後の詩の活動や、思うことなども、ツイッターかnoteの

どちらかに書いていこうと思っています。


noteは→こちら

ツイッターは→こちら


このブログはこれまでの記録として残しておこうと思っています。


2023年は「現代詩手帖」の投稿欄の選者をつとめます。

夏と秋には詩についての講演も予定されているため、

これからも言葉について、詩作について学びながら、

周りの時計ではなく、自分の内なる時計を信頼して、

自分のペースで進んでいこうと思っています。


いつも私の詩に関心をお持ちくださり、詩集や詩誌をお読みくださるみなさまには、心から感謝しております。

ほんとうにありがとうございます。

2022年5月7日土曜日

松下育男さんと峯澤典子で「詩を楽しむ会」を開きます ※募集は締め切りました

※6月20日の募集は締め切りました。第二回目を開催する際にまたお知らせいたします。


620日(月)の夜
松下育男さんと峯澤典子で詩について話し、詩を楽しむための少人数の詩の会を開きます。

詩はたった一人で読み、書くもの。とはいえ、ほかの人がどんなふうに詩を読み、詩と付き合っているのかを知ることができたら。これ面白いよ、と好きな詩を交換できたら。
また違った気持ちで、詩という未知の世界に向えるかもしれません。

詩をこれから読み、書いてみたいという方はもちろん、すでに詩を書いているけれど何かアドバイスがほしい、疑問について聞いてみたい、という方まで。

ただ話を聞きたいだけの方も、何かを尋ねてみたい方も。参加の仕方は自由です。
詩ってなんだろう? その終わりのない魅力に一緒にふれてみませんか。


◆会にお申し込みされた方は、ご希望があればご質問と作品一篇をご提出いただけます

①ご質問について:できるかぎり当日の会のなかでお答えしたく思っております。
②提出作品について:時間の制限もあるため会のなかでは講評は行わず、会終了後に、講評(感想)を「お土産」としてお渡しできたらと考えております。


◆内容
松下さんと峯澤が、詩や詩作について自由に話し、参加者のご質問にお答えします。ときには好きな詩を紹介したり、自作にふれたり。

◆日時
開催:2022年6月20日(月)19時30分~21時
開場:19時~ 
会場の七月堂古書部さんの店内にお入りいただけます。
※当日は、入口での手指の消毒、マスクの着用をお願いいたします。

◆参加費 2000円(当日の会場でのお支払い)

◆会場 七月堂古書部
世田谷区豪徳寺1-2-7 三枝マンション1F
アクセス:地図→こちら
最寄り駅:小田急線 豪徳寺駅/世田谷線 山下駅または宮の坂駅

◆参加お申込み
※6月20日の募集は締め切りました。第二回目を開催する際にまたお知らせいたします。

◆募集人数 先着10名様まで


よろしくお願いいたします。







2022年3月6日日曜日

なつかしいうた

  まど・みちおさんの詩をひらくと、目が、耳が、おおよろこびします。

「ああ、ここでふたたび会えたんだ」と。

まどさんが書く、生きものたちと、生きものでないものたちの、わらい声や話し声、そしてうたに、目も耳も、生まれるまえから出会っていたのでしょう。

時間のなかを足早に通りすぎながら、ほんとうは見えていたのに、聞こえていたのに、そのうた声に気づくのがこわいようで。

通りすぎたことさえ忘れようとしていただけなのです。

そんなわたしにも、まどさんは、やさしく教えてくれます。

もう、思い出してもいいんですよ、と。


りんごの におい

りん りん

 ゆきの におい

 はなの におい


りんごの ことば

りん りん

かぜに ひかる

ゆびに ひかる

 

この地上にやってくるまえに、星や花や風といっしょに、なんども歌ったはずの、なつかしいうたを、たくさん。





2021年12月19日日曜日

山口市立中央図書館「詩の教室」について

 2022年1月23日(日)、山口市立中央図書館にて、「詩の教室」と題して詩についてお話します。

日時、内容(予定)は以下のとおりです。

日時:2022年1月23日(日) 10時30分~12時

ご参加方法:オンライン、または山口市立中央図書館内にてパブリックビューイング(私も東京から画面越しにお話します)。どちらも無料、各50名様までです。

山口市立図書館ご利用の方を対象にしたイベントですが、県外の方もご参加可能とのことです。

「詩の教室」内容:

詩は、俳句や短歌とは異なり、書き方の決まりはとくになく、自由に書いてよいとされています。けれど決まったルールがないぶん、どう書いていいのか、どう読んでいいのかわからないという声もよく聞きます。

そこでまず、私自身の詩との出会いや私が詩に惹かれる理由をお話しつつ、詩という創作の特徴にふれていきます。

次に、山口県生まれの詩人である金子みすゞの詩や、現在活躍する詩人たちの作品を具体的に読み、その魅力をご紹介します。詩をふだん読む機会のない方にも読みやすく、かつ、比較的入手しやすい「現代詩文庫」(思潮社)で作品が読める現代詩人23人を紹介する予定です。

(池井昌樹さん、松下育男さん、小池昌代さんの作品を予定)

 そのあと、私自身の詩の書き方についても、実際に作品を読みながらお話したいと思います。一篇の詩を読むことと書くこと。その両方の魅力をお伝えできたらと願っています。

当日の話の流れによっては、上記の内容から多少変化することもありますので、ご了承いただけましたら幸いです。

よろしくお願いいたします。

◆お申込み、お問い合わせは

山口市立図書館のサイトへ→こちら




2021年6月25日金曜日

詩「夏の雨と」(読売新聞夕刊掲載)

 6月25日(金)の読売新聞夕刊に詩を寄稿しました。

 入手しづらい方のために、こちらに写真を載せておきます。

 

夏の雨と


 

 



2021年5月12日水曜日

夏の詩誌『BLUE PERIOD』について

 昨年は、ある程度ボリュームのある個人誌『glass』を発行しましたが、今年は2号めを続けて作るよりも、何か違うことをしたいな…と考えていました。

今年もまた昨年同様、自由に遠出や外出ができない状況が続いているせいか、日々のなかで無意識のうちに息苦しさを感じることがあります。そこで、心だけでも小さな旅に出るために、軽やかなかたちの詩誌を作ってみてはどうだろう、と思いつきました。

そう、夏の青い風や光や匂いをはらんだ、一枚の手紙のような詩誌を。

そして、5月5日に『BLUE PERIOD』という詩誌を発行しました。

詩誌とはいっても、多くの方に気軽に手にとってもらいたいと思い、今回は、テイクフリー(無料)の二つ折のリーフレットタイプにしました。

BLUE PERIODというタイトルが示すとおり、詩誌には、「青」をどこかにちりばめた詩を3篇収録。

1篇めの「CURTAIN」は、ある夏の物語を辿るような行分け詩。

2篇めの「DROPS」は、英単語と短歌(一行詩とも読める)を1セットとして、何セットか組み合わせて一篇とする横書きの詩。

3篇めの「MIRROR」は、「粉々に割れた鏡に映る/無数の満月」というフレーズをやや変化させつつリフレインさせる行分け詩。

昨年の個人誌のときと同じように、今回も、東京の七月堂さんと大阪の葉ね文庫さんに置かせていただいたほか、通販サイト「BOOTH」を通して、ご興味のある方に向けて通販もしました(フリーペーパーのため送料のみの価格で)。

Twitterをご覧くださったたくさんの方からご注文いただいたおかげで、10日間でBOOTHの在庫はなくなりましたが、七月堂さんと葉ね文庫さんにはあると思います。ですが、今はまだ外出しづらい状況が続いていますので、もう少し落ち着いたころにでも、それぞれのお店でご覧いただけたらと思います。

今回も、BOOTHでの通販を通して、ご購入くださった方から直接ご感想やありがたいメッセージをいただいたり、と、とてもうれしい時間を経験させていただきました。

お求めいただいたみなさまに心より御礼を申し上げます。

ご参考までにBOOTHのページも載せておきます。

BOOTHはこちら

 









 




2021年4月14日水曜日

「イリプス IInd」に詩を寄稿しました

「イリプス IInd」は、倉橋健一さん、たかとう匡子さん、松尾真由美さん、渡辺めぐみさんなど、詩の優れた書き手でもあり、読み手でもある詩人たちが参加している、読み応えのある詩誌。

 その33号(2021年3月10日発行)に、詩を寄稿しました。

今回は、ご依頼時に、「詩の長さは自由でOK」とおっしゃっていただいたので、5ページにわたる、やや長めの散文詩を書きました。

(奇しくもこの号では長めの散文詩が多かったようで…。「200ページを越えてしまった」と「あとがき」に編集者の松尾省三さんが書かれていました。詩作品群の最初に載っている北川透さんの御作品も、5ページにわたる散文詩。ことばの躍動と流れが面白い一篇です)

いま、詩を書くとき、次の詩集が求めるものを想像しながら書いています。一つの森や湖の地図を構成する、その一部を少しずつ埋めてゆくイメージでしょうか。

今回の散文詩「ひとりあるき」は、生まれたときに初めて見たはずの「ゆき」の感触や冷たさを、ことばと息のなかに潜ませるようにして書きました。

 お読みいただけましたらうれしいです。

 「イリプス IInd」は、出版社澪標のサイトからご注文できます。

Amazonでも購入できるようです→こちら