去年の4月から今年の3月までの一年間、日本現代詩人会のホームページの詩投稿欄の選者を
務めた(ホームページでは、投稿第4期目の選評が公開されたところです)。
いま、生まれたばかりの作品をリアルタイムで読める、というのは面白い経験だった。
例えば深夜に投稿があると、ああ、こんな時間にも詩を書いているひとがいるんだな、と思い、
うれしくなった。
私自身、高校生の頃から投稿をぽつぽつとしていたが、社会人になってからは、詩を書くことがなかなかつかめない時期も長くあった。
それでも、ときどき投稿をしたときに、選んでくれた詩人がいたことで、
やっぱり続けてみよう、と思えた気がする。
(ちなみに、はじめて詩を投稿をして、活字になったのは高校2年生のとき。
児童文学などを特集していた「MOE」という雑誌で、川崎洋さんが詩の投稿の選者をされているのを知り、「櫂」のファンだったので試しに投稿したのだった)。
その初々しい投稿の経験からだいぶあとのことだが、
「ユリイカ」の投稿欄に約一年、集中的に投稿したことが、
その後の詩集刊行にもつながっていったとも思っているので、
詩を投稿することの決断や喜びや、ときには失望が、
それぞれの書き手にとっての詩を続けてゆくきっかけになってくれたら、とも祈っている。
ひとの詩を選ぶことは、自分自身の詩を選ぶことでもあると、つくづく感じた。
また、先日、同じく選者を務められた、野村喜和夫さんと高貝弘也さんにもお会いしたのだが、
すばらしい詩を書き続けられ、独自の世界を展開されているおふたりとご一緒できた、ということが、わたし自身の励みにもなった。
日本現代詩人会の詩投稿欄の、この4月からの選者は、
八木幹夫さん、杉本真維子さん、石田瑞穂さん。
ご興味のあるかたは、ぜひ投稿してみてはいかがでしょうか。
http://www.japan-poets-association.com/