『現代詩手帖』8月号、「詩書月評」で紹介した詩集は以下のとおりです。
須賀敦子『主よ 一羽の鳩のために』
(河出書房新社)
川上亜紀『あなたとわたしと無数の人々』
(七月堂)
境節『空へ』 (思潮社)
岡島弘子『洋裁師の恋』(思潮社)
大崎清夏『新しい住みか』
(青土社)
西原真奈美『私の中の五線譜』
(私家)
井野口慧子『千の花びら』
(書肆山田)
今回大きく取り上げた須賀敦子さんの詩集は、一般の本好きたちにも読まれている話題書ですが、詩の書き手にとっても、この清潔な言葉から聞き取れる大切なものがあるのではと感じます。
そのほかの詩集も、それぞれに生の新しい論理や世界との接点を見出そうとしている切実さをしなやかさで超えてゆくような、重くて軽やかなものばかり。
ぜひお読みいただけたらと思っています。