20世紀前半のリトアニアを代表する詩人、サロメーヤ・ネリスの第一詩集『あさはやくに』(木村文訳)の書評を、「ふらんす堂通信」166号に寄せました。
一読したとき、太陽や星、風、海、大地などの自然の現象を通して、「わたし」の感情や生命の在処を見つめる、まっすぐな眼差しの透明感に惹かれました。
自分を取り巻く世界に向かうときの詩人の純粋な感覚は、青春期と呼ばれる、限られた季節の熱さや繊細さを、読む人に思い起こさせるのではないでしょうか。
詩集には夢と現実をなめらかに結ぶ若々しい感性が生きた詩が並んでいますが、木村文さんの平明で柔らかな翻訳のおかげもあり、このみずみずしい世界の奥へとすっと入ってゆけます。
私も限られた文字数のなかで、この一冊の魅力がなるべく伝わるように…と思いながら書評を書きました。
◆木村文さんが訳された、サロメーヤ・ネリス『あさはやくに』のページは→こちら
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